
「こないだはミロっちと旅行から帰ってきてまたすぐapricotは「ちょっと浜松まで行ってくる!」って飛び出してっちゃうし。
で、その日のうちに、大きな紙袋さげて帰ってきたんだ。
ぎょっっ!!!き、きみはダレ?」

「立派なうしろ姿ですねえ、くんくん・・・・」

どどーーん。「うひゃぁぁ~~!」

「私は京都・鞍馬で生まれた招き猫だよ。造り主の個展に浜松までapricotが駆けつけて、私を連れて帰り、『紅殻の谺(こだま)』と名づけてくれた。
私の身体の色は、鳥居などに塗られる塗料・紅殻(べんがら)を塗って焼いたものなのだ。」

「私はもともと、財を招く猫なのだが、apricotに、この家の魔除けも務めるようにと頼まれてしまった。忙しいがしっかりやらねば。」

「じゃーぼくもお手伝いしてあげるよ!こうやって手挙げてればいいの?あらよッッ!!」
「・・・・・・」
ミロっちもご挨拶。
「あたちのコトも守ってくれるの?よろちくね~!」

「了解した。・・・鼻水つけないでくれるか?」
