ヨロンマラソン、フルのコースは、島の北西部にある茶花海岸からスタート、反時計回りで外周を1周し、茶花の町の手前で折り返して同じルートを戻る42.195km。

一方、ハーフはフルの折り返し地点から、フルのスタートの2時間後である10:00にスタートするため、折り返し地点の手前でハーフの人たちともすれ違うことになる(ゴールタイム4時間以上の場合)。
ハーフのトップランナー集団の中に谷川真理さん発見!
「真理さ~ん!」と声をかけると、「あっTシャツ着てくれてありがとう~!」と応えてくださいました。
着てきてよかった~♪
映画「めがね」の舞台となった「ヨロン島ビレッジ」前通過。
映画でも活躍していた犬・ケン(役名「コージ」)いませんでした、残念。
某SNSで、「愛犬とハーフを走ります!」と書いていた方がいて、探していたら、いたいた!茶色っぽいビーグルちゃん元気に走ってる!!
噂によると、去年はワンちゃんの分もエントリー申し込んだところ、ちゃんと「犬の部」としてゼッケンが出されたそうです。
ヨロンマラソン、ブラボー!
中間地点より少し先、茶花の町に入るあたりで折り返し、いよいよ復路に突入です。
このあたりのエイドも本当に熱心で親切で賑やか。
折り返してすぐのエイド(もっと先だったかも)で、与論島ゆかりの作家、故・森瑤子さんのご主人であるブラッキン氏と思われる方が、傘をかぶって太鼓をたたいて応援してくださっているのを発見。
「よろん島きび酢」の前では、「疲れたときには酢がいいのよ~」ときび酢のカルピス割りを飲ませてくれた。
甘くてすっぱくてうまい!と、お代わり。
往路で目をつけておいた、工務店が開放してくれているトイレに寄る。
ウォシュレットつきでものすごくきれい。ありがたや~~・・・。
ヨロンマラソンではトイレ事情も無問題!ランナー数が多くないのでほぼ待たずに使え、地図にも載っている浜のトイレも水洗でペーパーも100%完備でした。
ランナーのマナーも概ねとてもよく、立ちションおやじの姿もほとんど見なかった(全く見なかった、と言えないのが残念!!ばかもーん!!)。

23kmあたりの景色。海に向かって進むランナーが3人、点のように見える・・・
こまめにエイドに寄って水分を補給し、黒糖をつまみ、バナナを食べ・・・島の方が丁寧に作ってくださった、ラップに包まれた小ぶりの塩むすびがすごく美味しそうで、食べようかどうしようかしばし逡巡するも、1個食べきる自信がなくて断念。
食べればよかった・・・・
今回、エイドで初めて体験したのが「スポンジ」。
TVのマラソンレースなんかでたまに見かけあれって何するため?と思っていたけれど、スポンジ最高でした。
たっぷり水を含ませたスポンジを子供たちから手渡されると、まず頭の上で軽く絞って「カッパの皿に水分補給」!(エイドの方たちに笑われる)
そして水を滴らせながら、顔、首、喉、胸元をぬぐったり、後半では痛む足全体にタイツの上から水をかけたり。
2.5kmごとに給水所設置、と案内にはあったけれど、1周(21km)に14箇所もあるのでエイドは本当に豊富で助かりました。
写真を撮る余裕もなく、じわじわと押し寄せてくる苦痛から意識を切り離すように、黙々と、淡々と復路を走る。
ようやく30km地点到達。
疲労のあまりガッツ石松みたいな顔になっている・・・(写真撮るので精一杯でラップ押し忘れ)

木製のガラガラのようなものを鳴らして応援してくれている女性のワンちゃんを「ありがとう~」と撫でさせてもらったり、往路の子猫きょうだいと再会したり、与論民族村の前であたたかいお茶と漬物をいただいたりしながら走る。
ついに来た、魔の「心臓破りの坂@復路」。
ここまでなんとか走り続けてきた私の足が、ついに歩き始めてしまった。
完全に晴れて日差しが厳しく、歩きながらとりあえず日焼け止めを手と顔に塗りなおす。
上り坂を歩き、少し平坦な部分は走り、ストレッチしてまた坂で歩き・・・
気がつくと坂を登りきり、賑やかなところにきていました。
おぉここが噂の「ヤギ汁エイド」。
「ヤギ汁食べてって~!!」と誘われるままにテントの中へ。

「ヤギ汁?トン汁どっち?」と聞かれ、チャレンジャー魂を抑えてトン汁をセレクト。
どーん。

すごい量です。でもちゃんとお椀でくださるのがうれしく、丸太に腰をおろしてゆっくりいただくことに。
う・・・うまい(感涙)
このエイドではエイサーが流れ、着ぐるみランナーの牛さんやらレッサーパンダさんやらが踊っていたり、テレビ局のカメラがいたりして賑やか。
15分くらい休憩していたでしょうか、食べきれるか不安だったトン汁もきれいに完食し、重い腰を上げてお水を飲み黒糖を食べて、ふらふらと再出発。
エイド先のテントではまたもやJALのCAさんが笑顔でゆずジュースを。

ここからはだらだらと急な下り坂。もう足がその衝撃に耐えられず、どうしても走ることができない。
周りも皆、歩いてしまっている。

すっかり心が折れ、このままゴールまで走れないままかも・・とトボトボ歩いていたとき、背後から
「がんばりましょう~、がんばれないかもしれないけど、あと少し~~!!」
と声が。
折り返し前からちょうど同じくらいのペースを踏んでいた、30代くらいのよく似た男性2人組。
彼らも途中で歩いたり走ったりしていてしばらく私のほうが先行していたのが、ついにがっくりと歩いてしまっていた私に追いつき追い越しながら、エールを送ってくれたのです。
この「がんばれないかもしれないけど・・・」ってのが泣かせる。同胞よ。
折れて潰れていた心に力がよみがえり、「よーしがんばろう!」と気合を入れなおして、彼らのあとを追ってようやく再び走り出すことができた。
34km~37kmくらい歩いてしまったけれど、ここからゴールまでなんとか走り続けることができたのは、彼らのおかげです。
しばらく抜きつ抜かれつして走った後、空港前でトイレに寄ったため遅れ、ゴール後探したけれど会えず。残念。でも本当にありがとう。
ところで、今回もダイビングの合間にケイタイのGPSで私の位置確認をしてくれていたタッチー、昼休みにプリシアのビーチ上のジャグジーで身体を暖めていたら、ハーフを走り終えた真理さんたちがきて、一緒に浸かりながらおしゃべりしていたそうな。
私がプリシア前(40km)に戻ってくるのを見て、タッチーと一緒に早川英里ちゃんとマネージャーさんもジャグジーから飛び出して、手を振って応援してくれたのにはびっくり。
「えへへ、こんなに時間かかっちゃいました~」と私。

ついに茶花港まで戻ってきた。
「ゴールまで あと1km」の看板に感無量・・だけど、ゴール地点の茶花海岸はずいぶん先に見えますが・・?

ゴールするランナーを称えるアナウンスが聞こえてくる。
ラストスパートなんてできな~い、と思っていたら、可愛い小学生の女の子2人が「一緒に走ってもいいですか~?」と!
そう、ヨロンマラソンでは、島の小学生たちがラストを伴走してくれる「ひまわりキッズ」というサービスがあるのです。
疲れ果ててヨレヨレのはずが、二人と、ありがとう~、何年生?などと話していると、不思議と元気が蘇ってきて、最後は笑いながらダッシュして、3人で手をつないでバンザイで、
ゴール~~!!!!!
うーんここでゴールの写真が欲しいね~。
オールスポーツで撮ってくれているだろうか。
ゴール後もまだまだ書きたいことがあるので、とりあえず、つづく・・・。